投稿日 : 2022年1月21日
チャージバックとは!?クレジットカード決済導入前に対策を知っておこう
クレジットカード決済を導入している事業者もこれから導入を考えている事業者も知っておきたいのが、クレジットカードのリスクです。
そのうちの一つが「チャージバック」ですが、どのようなリスクかご存知でしょうか。
本記事では、事業者が知っておきたいチャージバックの概要や起こる流れ、対策などをご紹介します。
チャージバックとは
チャージバックとは、クレジットカード利用者が利用代金の決済に同意しなかった場合、クレジットカード会社が売上の取り消しを行うことです。
クレジットカード利用者には代金が返金されますが、その時点で事業者が商品を発送していた場合、商品の代金を受け取れないというリスクが発生してしまいます。
チャージバックは期限が設定されており、一般的に取引日から120日程度とされています。
そのため、既に商品の発送が終わっているケースも多く、事業者によってはビジネス運用費にチャージバックの損失分を含んでいる場合もあります。
チャージバック増えている要因
チャージバックはもともと、不正利用に遭った利用者を守るために作られた仕組みです。
日本クレジット協会が行った調査によると、クレジットカードの不正利用の金額は毎年増加傾向にあるようです。
そのため、クレジットカード会社は会員を守る仕組みとしてチャージバックを設定しました。
しかし、事業者にとっては損害となってしまう可能性があるため、対策を採る必要があります。
チャージバックが起こる流れ
不正利用によるチャージバックはどのようにして起こるのでしょうか。
まず、なりすましなどによってクレジットカードが不正利用された場合、クレジットカード所持者は身に覚えのない請求に対し、クレジットカードに取り消しの依頼を行います。
その後、クレジットカード会社は該当の取引に関して調査を始めます。
クレジットカード会社の調査によって不正利用であることが確定すると、クレジットカード所持者の口座に代金の差し戻しを行います。
事業者はその代金分の金額をクレジットカード会社に返金する必要があります。
実際には返金手続きを行うというよりは、該当取引分の金額がほかの取引の金額から差し引かれる形になるでしょう。
事業者側の際は反証が認められることはほとんどないといっていいでしょう。
チャージバックによるデメリット
チャージバックは、事業者にとって大きなデメリットがあります。
ここでは、チャージバックによるデメリットをご紹介します。
デメリット1:所持者へ代金を返金しなくてはいけない
チャージバックをクレジットカード会社から要請された場合、事業者はクレジットカード会社を経由してクレジットカード所持者に代金を返金しなくてはいけません。
クレジットカード会社からの入金前であれば取引自体が削除され、入金後であれば売上代金を返納します。
一度計上した売上を取り消すのは大きなデメリットといえます。
またチャージバックとされた取引はその状況を精査することが求められるため、時間的・人的コストもかかるでしょう。
デメリット2:不正利用で取引された商品は返送不可
事業者がクレジットカードの不正利用だと気づかずに送ってしまった商品は、基本的に戻ってこないと思った方がいいでしょう。
不正利用で購入される商品は高額なものや換金しやすい家電などが多い傾向にあり、購入後すぐに転売されることも多くあります。
そのため、ほとんどの事業者は不正利用によって購入された商品の代金はまるまる損失となるでしょう。
チャージバック防止対策
ここでは、事業者にとってデメリットが大きいチャージバックを防ぐための対策をご紹介します。
対策1:3Dセキュア
3Dセキュアとは、VISA、JCB、MasterCard、American Expressの国際4ブランドが推奨している本人認証サービスです。
クレジットカード所持者は事前に専用IDとパスワードを会員サイトで登録します。
そして、決済を行う際に登録したIDとパスワードを入力して本人確認を行います。
クレジットカード所持者本人が本人確認をするので不正利用を抑制できます。
また、セキュリティ対策を行っている事業者であると顧客にアピールできます。
対策2:セキュリティコード
クレジットカード裏面に記載されているセキュリティコードを決済時に入力してもらう対策です。
クレジットカードのICチップにはセキュリティコードの情報は入っていないため、スキミングなどで盗まれにくいのがメリットです。
対策3:保険サービス
チャージバック保険などの保険サービスを利用する方法です。
保険料が必要ですが、チャージバックが起こった際に損害分が支払われます。
誰でも加入できるわけではなく、審査が必要です。
特に、過去にチャージバックが発生した事業者だと加入できない可能性もあります。
まずは、保険サービスに相談してみてはいかがでしょうか。
チャージバック対策を導入しよう
チャージバックはクレジットカード所持者にとっては安心できる仕組みですが、事業者にとってはデメリットとなります。
そのため、3Dセキュアやセキュリティコードの導入や保険サービスへの加入などを検討してみてはいかがでしょうか。