投稿日 : 2024年8月9日
政府が行うキャッシュレス推進。動向を確認しておこう
近年、キャッシュレス決済導入の流れは加速しています。
民間企業だけでなく、政府もキャッシュレスを推進させるための取組みを行っております。
本記事では、キャッシュレス決済を検討している方が知識として知っておきたい「政府のキャッシュレスへの取組み」についてご紹介します。
政府の取組み①:ぴったりサービス(マイナポータル)
近年、日本政府はキャッシュレス決済の普及を積極的に推進しています。
これは、経済の効率化やデジタル化の促進、さらには新型コロナウイルス感染症対策の一環としても重要な取り組みと位置づけられているようです。
取組みの一つに「ぴったりサービス(マイナポータル))があります。
ぴったりサービスの内容
政府のキャッシュレス推進策の一つとして、「ぴったりサービス」と呼ばれるマイナポータルの機能があります。
マイナポータルのサービスは、基本的にマイナンバーカードでログインしないと使用できません。
しかし、ぴったりサービスは、ログインしなくても手軽に使えます。
「ぴったり検索」、「キーワード検索」、「一覧から検索」が用意されており、指定した地方自治体の行政サービスが検索可能です。
また、一部の手続きは、オンライン上で申請を完了できます。
たとえば、
- 子育て関連
- 住民票の写しや戸籍謄本の取得
などの手続きを、オンラインで申請し、手数料等をキャッシュレスで支払うことができます。
これにより、市民の利便性が向上、行政側の事務効率化にもつながっているようです。
出典:経済産業省 キャッシュレス推進室・一般社団法人キャッシュレス推進協議会「公共施設・自治体窓口におけるキャッシュレス決済導入手順書(第4版)」
出典:デジタル庁「自治体のオンライン手続における手数料の決済手段としてクレジットカードを追加しました」
政府の取組み②:eL-QR(地方税統一QRコード)
キャッシュレス推進のもう一つの重要な取組みとして、「eL-QR(イーエルキューアール)」と呼ばれる地方税統一QRコードを使用するシステムがあります。
これは、地方税の納付をより簡単かつ効率的に行うための新しいシステムです。
eL-QRの主な特徴
eL-QRの主な特徴は、以下のとおりです。
1.統一規格
全国の地方公共団体で統一されたQRコードを使用することで、どの地域でも同じ方法で納税できます。
たとえば、地方税の納付書に記載されたQRコードをスマートフォンで読み込み、キャッシュレス決済アプリで納品が可能です。
対応している納付書には「eL-QR」が印刷されています。
2.マルチペイメント対応
スマートフォンのキャッシュレス決済アプリやインターネットバンキング、コンビニエンスストアなど、さまざまな決済方法に対応しています。
3.24時間納付可能
オンラインでの納付が可能なため、時間や場所の制約なく納税できます。
4.手続きの簡素化
QRコードを読み取るだけで必要な情報が自動入力されるため、入力ミスを減らし、納税手続きを簡素化できます。
5.セキュリティの向上
現金取り扱いの減少により、盗難や紛失のリスクが低減されます。
eL-QRの導入により、納税者の利便性が向上するだけでなく、地方自治体の徴税事務の効率化や、収納率の向上にもつながることが期待されています。
出典:経済産業省 キャッシュレス推進室・一般社団法人キャッシュレス推進協議会「公共施設・自治体窓口におけるキャッシュレス決済導入手順書(第4版)」
出典:デジタル庁「自治体のオンライン手続における手数料の決済手段としてクレジットカードを追加しました」
キャッシュレス社会に向けた政府の取り組みは加速している
政府のキャッシュレス推進策は、社会全体に大きな影響を与えています。
「ぴったりサービス(マイナポータル)」と「eL-QR(地方税統一QRコード)」の例に見られるように、政府は行政サービスと税務の両面からキャッシュレス化を推進しています。
これらの施策は、市民の利便性を大幅に向上させ、時間や場所の制約なく、簡単に手続きや支払いができるようになることを目的としています。
同時に、これらの取組みは行政側の事務処理の効率化にもつながり、コスト削減や業務改善が期待されているようです。
キャッシュレス決済の導入を検討している方や、すでに導入しているが課題を感じている事業者の方は、政府のキャッシュレス推進の状況を把握しておくとよいでしょう。